古寺探訪63-綾部・安国寺①
古寺探訪63-綾部・安国寺①
古寺探訪63-綾部・安国寺①

 安国寺と名のついた寺院は各地にみられる。宗派も真言宗から臨済宗に多岐にわたっているので縛りのある宗旨ではなく、伝えられるのは南北朝以降の戦死者の霊を弔う寺院であるそうだ。もとは光福寺と称したが後年安国寺となっている。 
 創建は諸説あり足利尊氏が夢想国師に薦められ、全国に1寺1塔の設置を布れた。寺は安国寺、塔は利生塔との光厳上皇の院宣を享けている。ただし、993年ごろ(正歴4年)臨済宗東福寺派として景徳山と号しての開基と記述があることから、創建年月日について甚だ疑問符されている。
 本尊は木造釈迦三尊座像(国の重要文化財)と地蔵菩薩を合せて祀っている。
 
 「・・・丹波国では光福寺が安国寺となり、諸国安国寺の筆頭として、室町幕府も厚い庇護を受け、それ以降、塔頭16、支院28を有する大寺院となった。しかし、江戸中期に至るまでに大半の寺領は押領されて、塔頭、支領は減少したが、広い境内には享保年間(1716~36)建立の本堂、庫裏、方丈をはじめ、開山堂、山門、鐘楼、などが立ち並び、名刹の風格を伝えたいる。本尊の他に国の重要文化財として、木造地蔵菩薩半枷像、絹本墨書天あん和尚入寺山門疏、安国寺文書がある。-歴史探訪クラブよりー」

 (平成30年4月12日 探訪)

 
 
 画像上:山門を正面にした石段
 画像中;境内正面にある本堂(仏殿)
 画像下:石段

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