古寺素描31ー本宮山円城寺10 (完)
2017年3月21日 エッセイ【岸田吟香落書き】画像上
日本最初の従軍記者として刻まれている吟香は14歳の時に志をたて、上京している。その時の気宇壮大な思いを勢いのある太字筆跡がしめしている。
落款の「併和住人」の併和とは吟香が生まれ育った地名、棚田百選で有名なところである。
【宝篋印石塔】画像下
重要美術県指定の石塔。昭和の解体修理のさい塔下に石室が発見され多くの仏像が納められていたそうだ。
【芭蕉句碑】
本堂の東側、水中に弁財天祠を祀った池の北角、柿の大樹の下に建っている、高さ2mほぼ三角柱形の自然石の句碑。 「初しぐれ猿も小蓑をほしげなり・はせを」
と、彫ってあり、文字はいずれも達筆で彫り込みも深い。
芭蕉が当地を訪れたものではいのは明らか、さる雅人が芭蕉を偲んで建てたものだろう。
画像上:岸田吟香落書き
画像下:宝篋印石塔
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