古寺素描28ー本宮山円城寺7
古寺素描28ー本宮山円城寺7
 【阿弥陀堂】
 唐の東晋に創建されたのが源で、日本では奈良・平安時代に浄土真宗が広まるにつれ建立が隆盛した。阿弥陀は大乗仏教のひとつで、もっとも有名なのは鎌倉大仏、観音阿弥陀如来で座像といわれているが浅学でなんとも解釈認識はおぼつかない。単に浄土真宗の本尊は阿弥陀様と聞いただけであって、世の煩悩悩事は自力では解決できなくて阿弥陀の信仰によるいわば他力本願に依ることが大と説く。
 浄土宗の法然から親鸞の浄土真宗へ枝分かれして一般民衆に隆盛ほこる宗教になるのだが、流れはわかるとしても教義にもとる意味を探るといよいよわからなくなるのである。

 円城寺の阿弥陀堂は白壁の、唐風のこじんまりした建物ですっきりしていた姿堂である。天保の失火で堂宇の建物はことごとく灰燼に帰したものの、阿弥陀堂はいち早く再建されたようで暫く本堂の役目を果たしたとのこと。
 軒に遠望の稜線が映り、山号に冠した本宮山の山並みが美しく連なっていた。

 画像上:阿弥陀堂 納骨堂を兼ねている
 画像下:軒下から本宮山方向を望む
 画像拡大:画像の上でクリックしてください
 

コメント