古寺素描23-本宮山円城寺2
2017年2月17日 エッセイ【残雪】
門前町に薄雪が降った情緒は日本人しか味わうことができぬ、と思っている。小さな集落だが、なにせ山の頂上だから雪の降る予報に接すると四駆に冬用のタイヤを履いてでかけるのだが、十数年前の被写体を憧れるもなかなかおもうような状況になれない。無理のきかない身体は積雪の山並みのアップダウンに冒険ができない。深夜や早朝を避けると気の抜けたサイダ―の気分になるのも仕方がないものだ。
シャーベト状の道路を駆け駐車場にすべりこむと、子供が遊んだあとで片隅に雪ダルマが溶けだしていた。
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