ローカル線のきらめき1ーみまさかノスタルジー号1
ローカル線のきらめき1ーみまさかノスタルジー号1
 駅と駅を結ぶのは「点と線」である。鉄道地図をひろげて、それぞれ拠点の有名駅を追っていれば、それだけで蜘蛛の糸のように縦横無尽のつながりが描かれる。一枚のクロス画の中の世界にほうりこまれ迷いこみ驚愕とおどろき、精緻のきわみのダイヤ、不惑のアメーバのような有機質の生物に思えてそのベトベト感に、今更のごとく機械的な感動をおぼえるのだ。
 ビジネスに新幹線は必要欠かせざるものだが、時間に制約されないときは従来線のローカル軌道をとことこ運んでくれる方が楽しい。線路のつなぎを背で耳で足でキャッチしながら缶ビールと弁当でもほうばれるのであれば幸せである。後ろへ飛んでいく景色、青田の風、緑陰の稜線はなんとも新鮮な彩である。それが味わえるのは、せいぜい快速電車までだろう。

 JR西日本の津山線で「みまさかノスタルジー」と銘打った観光列車イベントが、さる6月の土日曜日におこなわれ、最終日の26日に指定座席券を購い娘を誘って乗車した。ひさしぶりの列車の小旅行である。
 
 

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