里山のいろどり13-里山センター2
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 詩人室井犀星の有名な詩。

ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや うらぶれて異土の乞食と なるとても 帰るところにあるまじや ひとり都のゆふぐれに ふるさとおもひ涙ぐむ その こころもて 遠きみやこにかへらばや ・・・
               [小景異情ーその二] より

 単に望郷の想いを述べたものではなくて、作家志望の初志を果たせなく苦悶して、東京と金沢を幾度なく往復していたときの詩作である。
 溢れる思索に悶々するのは少年期の特有のもので今昔を問わない、空想や想像、憧れが今おもえばおかしいほど先行して多くは挫折をあじわいながら現実の社会に巻きこまれていき、それから幾年経て、うろこが剥がれ解き放されてできたゆとりと伴に、田舎風自然に触れなごみ少年期のよすがを見いだして綿を絞るように昔日の日々を滲ませては想い枯れていくものなのである。
 犀星の世界と少々異なるけれど、原風景へ繋がる糸は現代と同じだろうと想う。

画像上:”柿のつの” 沢田は富有柿の産地、たわわに稔る秋 には河川敷きで盛大な柿祭りがおこなわれる。農家が培う 柿の木は操山の彼方此方の斜面を覆い、剪定をかさねた 梢はトナカイの角のように伸びて屈し目をみはる。
画像中:炭焼き小屋 体験学習の施設。竹炭の材料が積まれ ている。
画像下:歌碑2基 

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