とんび歳時記ー中秋の名月や
 大相撲千秋楽のTV座敷からはなれられず、夕暮れになって愛犬の散歩にでかけた。
 用水路沿いの路を、とまっては匂いを嗅ぐ相棒にあわしていると、自動車学校の灯りとはちがう明るさに気がついてみあげると東空に真円の月がぽっかり浮かんでいた。
 そうか、今日は中秋の満月だったのだ。
 大人ばっかりの我が家に、ススキを活けてお団子を供える風習などあろうはずがないのですっかり忘れていた。
 人通りのたえた月明かりの道を愛犬と会話しながら歩いた。

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