とんび歳時記ー旭川湖畔のいろどり2
とんび歳時記ー旭川湖畔のいろどり2
 今は知らないが、何十年前はヘラブナ釣りのメッカで名をはせていて遠くは京阪神の人が多く遠征にきて釣座をしめていたように記憶している。背に急斜面の藪を負い、張り出した岩に彼方此方と人がいて僧侶のそれのように黙然と坐しながらときたま長い竿をふっていた。対岸の桜の樹下でその動きのない光景を見ていた当方も気がながかった。一向に釣果がなくて痺れがきれ立ち去っていた。
 どこからあのポイントにたどりついたのか疑問におもってていたが、モータボートの渡しを利用していたのだ。
 いつごろからか、ちっちゃな私艇がミズスマシのように増えて水面をはしりだし絶えまなく竿を操作する釣りがはばをきかすようになってきた。
 いうまでもなくヘラブナからバスなどの外来種あいてにルアーのキャスティングしているのである。深い濃緑にしみこんで、いずれの釣り方にせよ自然に同化してしまえば壮快につきる。

 *註 画像上 ボート係留筏
     画像下 釣人孤舟
   

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