とんび歳時記ー架橋②
 電車や貨物列車を天井から、あるいは下からみてみたいという願望は少なからずあった。通常は見ることができない部分、しかし天屋根を観るのには、跨線橋とかビルの階上部分などの利用で用は達せられる。
 で、結果的には、見て得になることは全然ない、日焼けしているのか汚れているのかわからないが、汚さが焼き付いている。
 ところが下部は汚いなりに見応えはある。
 武蔵坊弁慶をおもわせる無機質な構造がいりくんでいて、轟音とともに架線を疾駆するのはなんとも豪快の思いがする。
 河川にかかる鉄橋下にいると、貨物列車が進入、身も世もあらぬ轟音を浴びて飛び出し、走り去ったあとの余景を眺めたのである。

コメント